スタジオ定番アンプMarshall JCM2000を使いこなそう!

アンプ
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Marshall(マーシャル)のJCM2000は、JC-120と並んでスタジオやライブハウスに数多く設置してある定番アンプです。自分のアンプを持ち込まない場合はこれらのアンプを使用することが多いので使い方をマスターしておくべきでしょう。この記事ではJCM2000の使い方を解説していきます。

Marshall JCM2000とは

JCM800、JCM900 に続くMarshallの定番ヘッドアンプです。トランジスタアンプであるJC-120とは違い、真空管アンプなので温かみのある音が特徴です。クリーントーンから強めの歪みまで鳴らすことができ、それまでのモデルよりも幅広いサウンドメイキングが可能となっています。現在は生産終了してJVMシリーズに代わっていますが、スタジオやライブハウスでまだまだ活躍しているアンプです。

ヘッドアンプとは?

ヘッドとキャビネットが別々になっているアンプのことを言います。

トランジスタアンプとは?

信号の増幅にトランジスタという電子部品を使っているアンプです。「ソリッドステート」とも呼ばれ、真空管アンプのように細やかなメンテナンスは必要無く、音の劣化もほとんどありません。音が硬く、真空管アンプのような温かみは無いですが、調整できる周波数が幅広く、音作りの幅も真空管アンプより広いです。

真空管アンプとは?

信号の増幅に真空管を使っているアンプです。アナログ特有の温かみあるサウンドを鳴らすことができるので、根強い人気があります。

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JCM2000の特徴

JCM2000は以下のような特徴を持ったアンプです。

クリーントーンから強めの歪みまで鳴らすことができる

JCM2000にはチャンネルAである「CLASSIC GAIN」と、チャンネルBである「ULTRA GAIN」の2種類が搭載されています。さらに、チャンネルAには「クリーンモード」とクランチ「モード」が、チャンネルBには2種類の「リードモード」があり、スイッチを切り替えることで、クリーンからディストーションまで、幅広い音作りを可能とします。

DSL、TSLの2モデルがある

JCM900は歪みとクリーンの切り替えのみ可能でイコライザーも共通していました。そのためステージでの使い勝手が悪いという欠点がありました。そこでJCM2000は独立2チャンネルのDSL、独立3チャンネルのTSLの2モデルを用意。これによってより多彩な音作りが可能になり、ステージ上での使い勝手も大きく向上しました。付属のフットスイッチを使えば足下でチャンネルを切り替えることができ、伝統のマーシャルサウンドを、ペダル感覚で操作することができます。

ポイント

付属のフットスイッチは、スタジオやライブハウスによっては貸出ししてくれるところもあります。スタッフの人に貸出し可能かどうか聞いてみると良いでしょう。

トランジスタアンプに比べて故障しやすい

真空管アンプはトランジスタアンプに比べて故障しやすいです。振動にも弱く、正しい電源の入れ方せずに扱ってしまうと故障の原因にもなります。また、真空管は消耗品でもあるので定期的な交換も必要になります。

高音がきつい

他のMarshallアンプと比べても高音がキンキンしやすいアンプです。EQ調整ではトレブルを控えめにした音作りを意識しましょう。

JCM2000の仕様

JCM2000の仕様は以下の通りです。

アンプ種別ギター用アンプヘッド
定格出力100W
寸法748(W)×297(D)×214(H)mm
重量19kg

DSLとTSL

JCM2000にはDSLとTSLの2つのタイプがあります。どちらのタイプにも対応できるようにしておきましょう。

DSLタイプ

DSLは「Dual Super Lead」の略で2チャンネル仕様のJCM2000です。スタジオやライブハウスで最も見かけるJCM2000はこちらのDSLタイプでしょう。それぞれのチャンネルに「クラシックゲインチャンネル」と「ウルトラゲインチャンネル」の2種類の歪みがあり、4チャンネルのような使い方が可能です。ただし、イコライザーは各チャンネルで共通なのでそこは注意が必要です。

クラシックゲインチャンネル

昔ながらのヴィンテージMarshallサウンドです。強く歪むことはありませんが、ナチュラルなオーバードライブが得られます。

ウルトラゲインチャンネル

クラシックゲインチャンネルよりもモダンで強い歪みのサウンドです。こちらは「LEAD1」、「LEAD2」というキャラクターの異なる歪みを切り替えることができます。「LEAD1」は分厚い歪みでバッキングに最適。「LEAD2」はロングサスティーンを使ったリードプレイに向いています。

TSLタイプ

TSLは「Triple Super Lead」の略で、3チャンネル仕様のJCM2000です。「クリーン」、「クランチ」、「リード」の3チャンネル仕様になります。各チャンネルにイコライザーが搭載されているのでDSLタイプよりも使い勝手が良いように思えますが、各チャンネルの歪みは1種類だけなのでそこは注意が必要です。

クリーンチャンネル

Marshallらしい太いクリーンから、ナチュラルなオーバードライブまで鳴らすことができます。

クランチチャンネル

ジャキジャキとしたクランチから、ハードロックや80年代メタルのバッキングに向いたサウンドを鳴らすことができます。

リードチャンネル

強い歪みサウンドを鳴らすことができます。ロングサスティーンの太い音が特徴です。

JCM2000のコントロールパネル

JCM2000のコントロールパネルについて解説します。

POWER電源のON / OFFスイッチです。ONにすると真空管が温まり始めます。
STANDBY音を出すためのON / OFFスイッチです。
DEEP重低音をON / OFFするスイッチです。
EQのBASSよりもさらに下の低音を出すスイッチです。
PRESENCE超高音域の周波数を調節するツマミです。
EQのTREBLEよりもさらに上の高音域の周波数を調節するツマミです。
TREBLE高音域の周波数を調節するツマミです。
MIDDLE中音域の周波数を調節するツマミです。
BASS低音域の周波数を調節するツマミです
TONE SHIFTMIDDLEをカットするON / OFFするスイッチです。
スイッチを押してMIDDLEを下げるとドンシャリ系の音になります。
REVERVE
CHANNEL B
CHANNEL Bのリバーブを調節するツマミです。
ツマミを右に回すことで、音が広がっていきます。
必要ない人はツマミを0の位置にしておきます。
REVERVE
CHANNEL A
CHANNEL Aのリバーブを調節するツマミです。
ツマミを右に回すことで、音が広がっていきます。
必要ない人はツマミを0の位置にしておきます
ULTRA GAIN
VOLUME
CHANNEL Bのボリュームを調節するツマミです。
ULTRA GAIN
LEAD1 / LEAD2
LEAD1 / LEAD2の切り替えスイッチです。
スイッチがOFFの時は「LEAD1」
スイッチがONの時は「LEAD2」
となります。
ULTRA GAIN
GAIN
CHANNEL Bの歪みを調節するツマミです。
CHANNEL「CHANNEL A」か「CHANNEL B」を選択するスイッチです。
スイッチがOFFの時は「CHANNEL A」
スイッチがONの時は「CHANNEL B」
となります。
CLASSIC GAIN
VOLUME
CHANNEL Aのボリュームを調節するツマミです。
CLASSIC GAIN
CLEAN / CRUNCH
「CLEAN」か「CRUNCH」を選択するスイッチです。
スイッチがOFFの時は「CLEAN」
スイッチがONの時は「CRUNCH」
となります。
CLASSIC GAIN
GAIN
CHANNEL Aの歪みを調節するツマミです。
MID BOOSTMID BOOSTはTSLのクリーンチャンネルだけに設置されたスイッチで、
中音域をブーストできるのでサウンドに太さを出すことができます。
INPUTここにギターのシールドを差し込みます。
JCM2000のリバーブについて

JCM2000 には各チャンネルに独立したリバーブが搭載されています。リバーブユニットにはスプリングを使用しているので、アナログライクなリバーブサウンドを楽しむことができます。

JCM2000で音を出すまでの手順

真空管アンプは真空管が暖まらないと稼働せず、その手順を間違って使ってしまうと真空管を傷めてしまう可能性があります。そのため使い方の正しい手順を覚えておく必要があります。JCM2000で音を出すまでの正しい手順は以下の通りです。

①ヘッドアンプとキャビネットがつながっているのを確認する

まず電源を入れる前に、ヘッドアンプとキャビネットがしっかり接続されているか確認します。キャビネットが接続されていない状態で、電源を入れてしまうとパワー管の故障の原因になります。接続の際はΩも合っているかも確認をしてください。通常は16Ωの設定になります。

ポイント

スタックアンプはヘッドアンプ単体では音が鳴らず、キャビネットにつなげることで音を鳴らすことができます。

②「VOLUME」や「GAIN」などのコントロールを一旦すべて0にする

ボリュームを上げた状態でスイッチを入れると、故障の原因となる可能性があります。

③電源をコンセントにつなぐ

ヘッドアンプの電源ケーブルをコンセントにさします。

④POWERスイッチをオン

スイッチが赤く点灯したら、真空管が温まるまで2~3分間待ちます。

⑤シールドをインプットへさす

真空管が温まるまでの待ち時間にやっておきましょう。ギターからアンプに繋ぐシールドを繋ぐタイミングですが、これはパワースイッチを入れたらスタンバイスイッチがオンになる前でもシールドはさして大丈夫です。

⑥STANDBYスイッチをオン

POWERスイッチをオンにして2~3分間ほど経過したら、STANDBYスイッチを入れます。

⑦CHANNELスイッチで、使うチャンネルを選択

鳴らしたい音に合わせてチャンネルを選択します。

⑧ボリューム・EQ・ゲインを上げる

ボリュームは一人で練習する場合は自分が聞こえる程度で十分ですが、真空管アンプはある程度ボリュームを上げないと良い音で鳴ってくれないので注意しましょう。バンドで合わせる時は、ドラムの音量に合わせて調整しましょう。

電源の切り方

電源の切り方にも手順があります。

①「VOLUME」や「GAIN」などのコントロールをすべて0にする

電源を入れる前と同様に、電源を切る前にもコントロールは0にします。

②STANDBYスイッチをオフ

電源を切る場合は真空管を冷やさなければいけないので、STANDBYスイッチをオフにしてから1〜2分ほど待ってからPOWERスイッチをオフにしましょう。

③インプットからシールドを引き抜く

真空管を冷やしている間にやっておきましょう。

④POWERスイッチをオフ

STANDBYスイッチをオフにしてから2~3分経過したら、POWERスイッチをオフにします。

JCM2000での音作りのポイント

JCM2000の音作りのポイントを紹介します。

EQ調整のポイント

JCM2000はベース、ミドル、トレブルの3バンドイコライザーに加え、プレゼンスというツマミが搭載されています。このツマミはトレブルよりも高い音域を調整するコントロールです。ただ、上げすぎると耳に痛いサウンドになるので、基本的には3バンドイコライザーで全体の音色を調整し、最終調整としてプレゼンスを操作して高音域の倍音を加えるという調整の仕方が良いでしょう。

最初は、TREBLE 5 MIDDLE 5 BASE 5 に設定してフラットな音を作り、そこから調整していきます。JCM2000 のサウンドは元々ドンシャリ傾向にあるので、トレブルを上げすぎるとキンキンして耳が痛いサウンドになり、ベースを上げすぎるとボワッとした輪郭がぼやけたサウンドになってしまいます。そのため、トレブルとベースは控えめに調整し、ミドルの調整で音が抜けてくるポイントを探すのが良いでしょう。必要であれば、最後にプレゼンスで倍音を加えます。

DEEPスイッチとTONEスイッチの使い方

JCM2000にはイコライザーの他に、「DEEP」と「TONE」といった2種類のスイッチが搭載されています。プレゼンスのツマミと同じく、こちらも3バンドイコライザーで音作りをした後の最終調整として使いましょう。

芯のある音を鳴らすポイント

ゲインが高いリードchでは、ゲインを上げてボリュームを下げるという音作りをしてしまいがちです。しかしこれは芯のないスカスカな音になりやすい設定です。逆にボリュームを上げてゲインを下げることで、芯のある音が作れることも多いです。

まとめ

スタジオやライブハウスに設置してあることの多い、Marshall JCM2000を使いこなせるようにしておくことはギターライフの幅を確実に広げてくれます。普段は自分のアンプを持ち込むという人でも、トラブル等で常設のアンプを使わないといけない場合もあったりするので、最低限の使い方は頭に入れておきましょう。また、音が気に入ったら同じMarshallのアンプを購入してみるのもオススメです!

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