PLAYTECH(プレイテック)は、日本で最も安価なギター/ベースのブランドであり、アコースティックギターやエフェクター、弦やピックなども提供しています。その価格の安さゆえに、コストパフォーマンスを評価する声と、安価ながら品質に不安を感じる声があります。この記事では、プレイテックのエレキギターについて、その特徴やメリットとデメリットを紹介します。
PLAYTECH(プレイテック)とは?
PLAYTECH(プレイテック)は、サウンドハウスのプライベートブランドです。その価格は驚くほど安く、他のブランドのエントリーモデルよりも手ごろです。2003年に設立され、ギター、アンプ、小物類から鍵盤楽器や管楽器まで、幅広い楽器を取り扱っています。サウンドハウスが自社で生産し、自社サイトで販売することで、他社よりも低価格を実現しています。
PLAYTECHギターの特徴は?メリットとデメリットを紹介
PLAYTECHに限らず、安価なギター全般に言えることですが、評価は大体二つに分かれます。一つは「値段の割に良い」というもので、もう一つは「値段相応に悪い」というものです。ここではPLAYTECHギターの特徴から、そのメリットとデメリットを見ていきます。
PLAYTECHギターのメリット
まずはPLAYTECHのギターの良い点を見ていきましょう。
①高いコストパフォーマンス
PLAYTECHのギターは、そのコストパフォーマンスの良さで知られています。一般的に、PLAYTECHのギターは非常に手頃な価格で入手できますが、その価格に対して、品質や機能性は驚くほど高いものです。例えば、他の有名ブランドのエントリーレベルのギターと比較しても、PLAYTECHのギターは非常にリーズナブルな価格で提供されています。これにより、初心者や予算が限られている人々にとって、手軽に購入できる良質な楽器となっています。そのため、予算を抑えつつも品質の高いギターを求める人々にとって、PLAYTECHのギターは魅力的な選択肢となるでしょう。
②演奏や練習する上で問題ない音が鳴る
音色については個人の好みがありますが、このギターはストラトキャスターの音をしっかりと再現しています。特有のハーフトーンもきちんと出るし、センターピックアップが逆相なのかノイズも抑えられています。全体的に音に問題はありません。価格は激安であり、初心者にとっては非常に使いやすいです。フェンダーなどの高価なブランドに比べると細かい部分で劣るかもしれませんが、その価格を考えると妥協できるレベルです。
③使用される材料は一定の品質を維持している
PLAYTECHのギターの特徴として、ボディ材としてホワイトウッドを使っています。ホワイトウッドは、音響性が高く、湿気に強いという特性があります。ギターの鳴りが良く、サスティーンも良好です。外観も高品質で、安っぽさは感じられません。コストを削減するために必要な要素まで削っているというわけではないのです。
④豊富なバリエーションの商品展開。
PLAYTECHのギターは、さまざまなバリエーションが豊富に用意されています。エレクトリックギターでは、ストラトキャスターやテレキャスター、レスポールなど、様々なボディタイプが揃っています。また、カラーやフィニッシュ、ピックアップの構成など、多彩なオプションが用意されており、プレイヤーが自分に合ったギターを見つけやすいような商品展開がされています。
⑥初心者用セットが販売されている
PLAYTECHのギターは初心者向けギターセットが用意されていることが多く、アンプ、ギターストラップ、ピック、シールドなど、必要なアクセサリーがセットになっています。これらのセットは、初心者がすぐに演奏を始めるのに必要なものがひと通り揃っており、購入時に別途アクセサリーや機材を揃える必要がありません。初心者セットは通常、手頃な価格で提供されており、初めてギターを始める人にとっては低価格でギターを始めることができるようになっています。
⑦ボディが軽量
PLAYTECHのST250は約2.9kgと軽量で、持ち運びが楽です。一方で、フェンダーのストラトキャスターは4kg以上のため、比較するとPLAYTECHのギターは取り回しが良く、女性や子供にも適しています。
⑧チューニングが合わないなどの問題はあまり見られない
PLAYTECHのギターは一般的に見られるフレット音の問題はほとんどなく、チューニングもしっかり調整されています。他の安いギターではオクターブチューニングがぶれたりすることがありますが、プレイテックのギターはそのような問題は少ないようです。弦の高さはやや高めなので、気になる人は楽器屋や自分で調整するのがおすすめです。また、出荷時の状態でオクターブチューニングも調整されているようです。
PLAYTECHギターのデメリット
次にPLAYTECHのギターの良くない点も見ていきましょう。
①製品毎に当たり、外れがある
PLAYTECHのギターには、品質や仕上がりにばらつきがあることがあります。これは、大量生産される製品にとって避けられない現象でもあります。一部のギターは期待どおりの品質であり、音楽的にも満足できる性能を発揮しますが、他のギターは製造上の問題や不良部品を抱えていることがあります。具体的にはネックのねじれや亀裂、フレットの浮き、ペグの緩みなどです。個体ごとに微妙な違いがあるため、可能であれば購入前に注意深く製品をチェックすることが重要です。また、購入後に問題があれば、早めに販売店やメーカーに連絡して対応してもらいましょう。
②音質や仕上げに一部妥協が見られる
PLAYTECHのギターは、一部の仕上げが不十分な場合があります。具体的にはネックがやや太めで重さを感じることや、フレットの処理が雑な場合があります。さらに、ペグの精度やナットの加工にも問題が見られ、フレットの端の処理が適当な場合もあります。これらの問題は安価なギター全般に見られるものであり、PLAYTECHに限ったものではありませんが、やはり気になる部分ではあります。ただし大きな問題というわけではなく、値段に対して十分なサウンドは得られます。
実際のユーザーからのPLAYTECHギターの評価は?
PLAYTECHギターに対する実際のユーザーの評価は、一様ではありません。一部のユーザーは、その低価格と品質のバランスに満足しており、特に初心者には手頃な選択肢だと考えています。しかし、他のユーザーはプレイテックのギターに関して品質や耐久性に不満を持っており、より高価なブランドを選ぶことを勧めています。そのため、PLAYTECHギターに対する評価は個々の経験や好みに依存しています。
PLAYTECHのギターはどんな人におすすめ?
実際、PLAYTECHのギターはどんな人におすすめなのでしょうか?
①予算が限られている初心者や学生
PLAYTECHのギターは手頃な価格で提供されており、予算が限られている人にも手に入れやすいです。予算に制約があるが、それなりに演奏に使えるギターを求めている人に適しています。また、趣味としてギターを楽しみたい人にもおすすめです。手頃な価格で購入できるため、気軽に音楽活動を始めることができます。
②練習用などのサブギターが欲しい方
サブギターとして、練習用やステージ用のギターを探している人にもおすすめです。手頃な価格で購入できるため、用途に合わせて複数のギターを所有することができます。
③改造用ギターが欲しい方
PLAYTECHのギターは、改造やカスタマイズを楽しみたい人におすすめです。手頃な価格で購入できるため、もしカスタマイズに失敗しても大きな損失にはなりません。また、分解するなどして、ギターの構造を学びたい人にもおすすめです。
④自分で多少の調整ができる方
PLAYTECHのギターは上で説明したように個体差もあるので、多少の調整やメンテナンスができる人の方が望ましいです。価格が手頃なので、自分でネックの調整などを行いながら楽器に対する理解を深めることにも向いています。
PLAYTECHギターのおすすめモデル
ここではPLAYTECHギターのおすすめモデルを見ていきましょう。
PLAYTECH ST250
最も一般的な形状であるストラトタイプのギターは、いわゆる標準的なスペックを備えており、3つのシングルピックアップを搭載しています。5WAYピックアップセレクターを備えており、様々なサウンドを楽しむことができます。このモデルは爽やかでシャープなトーンを持ち、軽量でバランスが良く、持ち運びやすい特徴があります。初めてのギターを探している方に特におすすめです。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | メイプル |
ピックアップ | シングルコイル×3 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH ST250 SSH
こちらはST250のリアピックアップをハムバッカーに変更したモデルです。ハムバッカーが搭載されているため、パワフルなサウンドを求める方にはこちらのモデルがおすすめです。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | メイプル |
ピックアップ | シングルコイル×2、ハムバッカー×1 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH ST280
ST280は、ST250よりも高性能なモデルで、さまざまな改良が施されています。ST250よりも高度なピックアップや回路を備え流ことで、より多彩なサウンドを提供します。また、ネック形状や指板の素材なども改良されており、より高い演奏性と音質を実現しています。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | カーボナイズド・メイプル |
ピックアップ | シングルコイル×3 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH TL250
標準的なテレキャスタータイプのモデルで、2ピックアップ構造を備えています。ロックやブルースなど幅広いジャンルに対応し、力強いサウンドから軽やかなトーンまで表現可能です。特にコード弾きに適しており、「ジャキッ!」っとした音はギターボーカルにもおすすめです。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | メイプル |
ピックアップ | シングルコイル×2 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH TL280
TL280もテレキャスタータイプのモデルで、TL250と比べると、より高い性能と機能性を提供しています。例えば、TL280はハムバッカーピックアップを搭載しており、より幅広い音のバリエーションを実現します。また、TL280は、より高品質な材料や部品を使用しており、耐久性も高く、プレイヤーにより良い演奏性を提供します。TL250と比較して、TL280はより要求の高いプレイヤーに適していると言えます。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | カーボナイズド・メイプル |
ピックアップ | シングルコイル×2 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH LP400
LP400はレスポールタイプのギターで、ファットで存在感のあるサウンドが特徴です。このギターには2つのハムバッカーピックアップが搭載されており、豊かなディストーションサウンドが得られます。クリーンな設定でも太くて甘いトーンが楽しめます。パワーコードや激しいロックバンドの曲を演奏したい人に最適なギターです。ただし、セットネックではなくボルトオンネックとなっていることには注意が必要です。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | メイプル |
ピックアップ | ハムバッカー×2 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH SA10
こちらはセミアコースティックギターで、キルトメイプルの美しい波打った木目が目を引きます。アコースティックな甘い音を楽しめるように設計されています。クリーンなトーンで上品な演奏も可能ですし、歪ませたり強く演奏しても素晴らしいサウンドを楽しめます。邦楽ロックバンドで広く使用され、リードギターとしてもリズムギターとしても活躍します。
トップ | フレイムメイプル |
バック | メイプル |
ネック | メイプルセットネック |
ピックアップ | ハムバッカー×2 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH FV430
FV430は、フライングVのスタイルを持つモデルで、ロックやメタルなどのハードな音楽に適したギターです。2つのハムバッカーピックアップを搭載しており、ディストーションサウンドや高音域での演奏に優れています。ヘッド落ちや座った時に弾きづらいという問題はあるものの、ハードな見た目も重要視する人にはおすすめです。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | メイプル |
指板 | ローズウッド |
ピックアップ | ハムバッカーx2 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH EX500
EX-500は、エクスプローラーのスタイルを持つエレクトリックギターです。エクスプローラーは、先端が尖った独特のボディ形状を持ち、ハードロックやヘヴィメタルなどのジャンルでよく見られるデザインです。EX-500は2つのハムバッカーピックアップを搭載しており、高出力で歪んだサウンドを生み出すことができます。また、ボディは軽量でバランスが良く、演奏性も高いとされています。
ボディ | ホワイトウッド |
ネック | メイプル |
指板 | ローズウッド |
ピックアップ | ハムバッカー×2 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH SA500
SA500は、ES-335タイプのモデルで伝統的なホロウボディシェイプに美しいフレイムメイプルトップを持つギターです。ジャズ、フュージョン、ブルース、ロックなど、さまざまなジャンルに適したセミアコースティックギターで、甘く響きのあるトーンが特徴的です。価格は、他のプレイテックのギターと比べて高めです。
ボディ | メイプル |
ネック | メイプル |
指板 | ローズウッド |
ピックアップ | ハムバッカー×2 |
フレット数 | 22 |
PLAYTECH以外でも安いギターはある
ここではPLAYTECHのギターを紹介してきましたが、PLAYTECH以外でも安価なギターはあります。例えば、PhotoGenicやBlitz、Legendといったブランドは安価なことで有名ですので、PLAYTECHのギターの購入を検討している人は、こちらも見てみると良いかもしれません。
また、Aria Pro IIというブランドのギターも比較的低価格なので、興味があればこちらも見てみてください。
購入しやすいPLAYTECHのギターで、まずはギターを始めてみよう
もしギターを始めようか悩んでいるなら、すぐにプレイテックのギターを手に入れて練習を始めましょう。1万円のギターも2万円のギターもそこまで本質的には変わりません。まずは低価格で購入できるギターで試してみて、自分に合うかどうかを確かめましょう。安く購入できるギターは、モチベーションを逃さずにギター始めるのに有効な選択肢と言えるでしょう。